ただ凄く単純な興味から…

白いTシャツに、チノパン、サンダル履きという、ラフな格好で六本木ヒルズの森タワーから現れた小林慶太さん。彼は慶應義塾大学総合政策学部の3年生。どこにでもいそうな普通の大学生だ。しかし一方で、携帯関連のビジネスを手がけるKlab株式会社の湘南アドバンストラボ代表でもある。
彼がビジネスの世界に興味を抱くきっかけになったのは「学生のためのビジネスコンテストKING」への参加だった。KINGは一週間の合宿を通してグループでビジネスプランを作成し競い合うコンテストである。
彼がKINGに参加して感じたこととは何だったのか?どんな心境の変化があったのか?KINGへの参加とその後の活動中心に、小林さんのこの2年間を伺った。
ビジネスへのはじめの一歩。
「大学に入学するまで目標とか夢とかはなかったです。社会問題とか世界の貧困問題とかへの問題意識を強く感じることもなかった。だから大学に入ってから自分の夢とか目標とか、よく考えるようになりました。」大学入学当時、一般的な大学生であったと3年前を振り返る。しかし、友人からの誘いが、その後の彼をビジネスの世界に導いたという。
「大学の友人がビジネスコンテストKINGというビジネスコンテストの運営スタッフをしていました。KINGの話を聞いて、ただただ凄く単純に興味を持ちました。今までそんな事に興味がなかったというか、知らなかったので。夏の一週間を使っての合宿が面白そうだと思いました。夢とかも探していた途中だったので、このKINGがきっかけになればいいなぁと少しは思っていました。」ビジネスコンテストへの参加の理由は、知らない人との出会いへの好奇心と自分探しだったという。
未知の体験、そして感じたコト。
「コンテスト中は全く初対面の人と6人でチームを組まされて、喧嘩とまではいかないまでも、言い合いというか議論は結構ありましたね。でも、帰りたいとかしんどいとかネガティブ意識はなかったです。むしろ、経験をした事がなかったので逆に面白かったです。」彼は一週間のコンテストを苦しみながらも楽しかったという。
「コンテストは予選で敗退してしまって残念でしたが、同い年の人や同じ大学生でもアクティブに活動している人に出会えたのは凄く刺激になりました。中でも本城慎之介さん(元楽天副社長、現、横浜市立山田中学校校長)との出会いは凄く大きかった。」本城さんに憧れ、あんな風になりたいと思ったこと、本城さんに「君は出来る子だよ」と言って貰えた事が嬉しく心を揺り動かしたという。
ネクストアクション
コンテスト後は、コンテストで得たネットワークに更に輪をかけ、自らのコミュニティを外へと広げていった事がその後のビジネスチャンスを産み出したという。「コンテスト後は、コンテストで知り合った他の活動家達とよく遊ぶようになりました。するとベンチャー企業や仕事をしている大学生とよく出会うようになりました。そういうアクティブな人が周りにいると刺激を受けるんだなぁとKINGでよくわかりました。」自ら広げたネットワークにおいて、彼もアクティブになっていけたという。
その後、大学の先輩と共にまだ日本未上陸であったSNS(ソーチャルネットワーキングサイト)のシステム製作をはじめるも、多数の問題をかかえ、途中でプロジェクトが打ち切りになる。そして、知り合いの紹介で株式会社ガイアックスでのインターンをする。『なつゲー』と言われる昔に流行ったゲームの復刻版ゲームのコミュニティ作成に企画書の段階から参画した。「インターンというか、バイトというか会社のゴミ掃除も小間使い的なこともやりました。コツコツと実績を積み上げてコミュニティのサービスイン、リリースまで新規事業の立ち上げを一通り経験させてもらったのは凄くいい経験でした。」と小林さん。その後もまた知り合いの紹介で大学生の新規事業に参画するが、SNSの時と同様、途中で企画が頓挫する。そんな時に、また知人からの誘いでこの湘南アドバンストラボの代表職を打診され、その誘いを受け今に至るという。
今の仕事
「ちょうど昨日にサービスインしたのですが、昔PCで流行っていた広告とかクリックしてお金が溜まるというサービスをやっています。『携帯コイン』というサイトです。僕が今いるKLabに入ってから2ヶ月位して、じゃこれやりましょうって感じで始まりました。これは完全に最初から参加させてもらってます。」と昨日からサービスを開始した携帯サイトを教えてくれた。コアメンバーとして参加し忙しく働くことに対して、小林君は「この半年間、このプロジェクトを進めてきて、しんどかったというのもありますけど、それよりもずっとこのプロジェクトやってきて『携帯コイン』は、もう子供みたいなものですね。可愛くて、可愛くて愛しいくらいですよ。」と笑いながら語ってくれた。
今思う、ビジネスコンテストで得たナニカ。
「今思い返せば、ビジネスコンテストでこれを得たとか、これだ!という役に立ったという明確なモノはないです。でも、そもそもビジネスコンテストが全ての原点であって、僕はコンテストに参加した時から方向がググっと変わって、今の自分があると思っています。ここまで来るには確かに色々な要素が入っているとは思いますけど、やっぱりビジネスコンテストからググっと。(笑)」とコンテストで同世代の大学生から感じたアクティブさや、社会人と話した会話などが自分を変えたと小林君は言う。
原動力というもの
「色々やっていてわかったのが、KINGなり、ラボなり、色々アクション起こしていると今まで知らなかった面白い事が分かってくるのが面白いんですよ。同年代でも面白い事をやっていて、頑張っている人をたくさん知っているので、もっと自分も頑張りたい。そうなりたいと思っているんですよ。周りに感化されて頑張ってしまうのと、今、自分がやっている仕事が楽しいので、この2つで自分は頑張れるのだと思います。」と、新しいことを理解できるようになることが面白い、もっともっと色々なことを知っていきたいと小林さんは語った。
これから先の事
「今後は、今やっているラボを大きくしていきたい。個人的には独立して起業したいと思う。今はモバイルをやっているけども、それをこの先ずっとやっていくかは別の問題です。でも、KINGの時も参加してみて、道が拓けたっていうのがあるので、そういう感覚は大事にして、少しでも興味があったらどんどん首を突っ込んでいきたいですね。」まだまだ興味あることが多く、アグレッシブに活動していきたいと小林君は笑いながら話してくれた。