命の恩人ではあるものの…

私の家族の話です。

私の父親は5年ほど前に、すこし家族と離れたところで単身赴任をして一人暮らしをしていました。父親はとても真面目な人でしたし、単身赴任をしている間も数ヶ月に一度は実家に帰ってきてくれたり、とてもいい父親でした。ですが、ある日父親の赴任先近くの病院から家に連絡があり、父親がクモ膜下出血で倒れたと聞きました。はじめは、病気のことで家族みんな大慌てで父親の赴任先へ向かったのですが、いろいろとおかしいことに気づきました。父親が病気で倒れたのは、父親が一人暮らしをしていた家で、しかも病院に連絡があったのは夜中だったんです。そんな時間に父親の家に来る人って誰なんだろう、と少しずつ不安な気持ちになりました。

そうして家族で病院に着いたのですが、父親は意識のない状態でとても辛かったです。そしてさらにつらかったのは、父親が倒れたのを見つけて連絡してくださった人はやはり女性の方で、なんだか二重のショックを受けて、家族みんなで呆然としていました。私はあまり詳しい話を聞かされませんでしたが、母親は本当につらかっただろうなと思います。

結局父親はそれからしばらくして亡くなったので、その後その女の方の話などをちゃんと聞く機会はありませんでした。父親が亡くなったのは悲しいことではありますが、その人との関係を詳しく聞くことがなかったのは良かったことなのかなと思います。

私はそれから父親のことを、ひどい人だったんだと思うようになりました。既婚者なのに、母親以外の人と一緒に住むようなことをしているなんてそんな人少ししかいないと思っていました。ですが、最近友人がよく出会い系のサイトを使っているのを見せてもらった時に驚きました。プロフィールに堂々と既婚者ですと書き込んだ上で、その出会い系サイトを利用している人がたくさんいました。既婚者なので理解のある方よろしくお願いします、とか、既婚者でも大丈夫な方よろしく、とか。既婚者でも出会いを求めるのはごく普通のことなのだ、と悲しくなる出来事でした。